※この図は「さよなら原発・ぎふ」の許可を得て掲載しています。

NPO未来化プロジェクト 理事 横山順子

日本の陸地面積は、世界総陸地面積のたった0.25%にも関わらず世界で起こる大地震(マグネチュード6以上)の約20%が日本で発生している。

1995年の阪神・淡路大震災では約10万5千棟、2011年の東日本大震災は約12万9千棟が全壊した。

津波が襲来し破壊し尽くす様子や、福島第一原子力発電所のメルトダウンは、

世界中に衝撃を与え、10年経った今でも原発事故処理にメドがたっていない。

 

こうした中、東海・東南海・南海地震が迫っていると気象庁や大学教授らが警鐘を鳴らしている。

震災は地震の発生源によって異なるが、東日本震災では原発(※)が脅威となった。

安全対策が万全であるといわれていた原発が、いかに危ういものであるかを思い知らされた今

「さよなら原発・ぎふ」が制作したこの図を見ていただきたい。

日本には安全な場所などないという「不都合な真実」に大きな衝撃を受けるだろう。

 

また、原発から出るゴミ「⾼レベル核廃棄物」は長期にわたり、

人間や環境に害を与えない安全な場所に保管する必要があるが、本当に大丈夫なのか?

 

今、2013年に公開された映画「地球でもっとも安全な場所を探して」の上映が全国に広がっている。

この映画を見た、ルポライターの鎌田慧氏は

「エンディングのどこまでも続くゴビ砂漠のロングショットが、絶望感を深めさせる。

世界中どこを探しても、核廃棄物の捨て場はない。若狭半島の「夢の増殖炉」もんじゅは廃炉、

青森県六ヶ所村の核再処理工場は、計画発表から36年たっても稼動の見通しにない。

原発は人類最大の失敗だった。それが判った今、脱原発に声を出そう。」とコメントしている。

 

東日本大震災前は日本に54基の原発があったが、震災以降に廃炉が決定した原発は21基。

しかし、第5次エネルギー基本計画で「2030年度に原発による発電比率を20~22%にする」

として、政府は40年の老朽原発を再稼働させようとしている。

 

原発推進・反対派であれ避けては通れないこの問題を、未来への負の遺産としないために

この「不都合な真実」に、ひとり一人が向き合わなくてはならないと思う。

 

※「原発」とは原子力発電所の略