NPO未来化プロジェクト・10周年シンポジウムでの質疑応答 ➋

4月のシンポジウムで、皆さまからのご質問に対し、会場で回答できなかったことを掲載する第2弾!             中小企業支援家として日本中を駆けずり回っている小出宗昭氏と、三ヶ日の地域活性化をあらゆる角度から仕掛け、実績を積み上げてきた中村健二氏、NPO未来化プロジェクトの佐藤和枝による、三人三様の回答は必見です!

Q2:2023年の、三遠南信の消費者の傾向(志向)をどう見ていますか?(40代男性)

 回答(中村健二氏):大都会でもないけれど、ド田舎でもない。平たく言えば、明日にそれほど困らない人たちがいる地域だと思っています。これは日本中言えることで、それが緻密な交通網と情報網で繋がっているということだと思います。だから多様性が見えてこない。海外から帰って成田やセントレアに着くと毎回感じる「あの感覚(日本は、本当に日本人しかいない国なんだなぁ)」がありますね。単一性がいいか多様性がいいかの議論は別として、「他人と違って当たり前」という許容の幅が小さいと思います。それは、消費志向でもバリエーションの幅が狭いと見えますね。

南信州も東三河も遠州も、同じように家電チェーンやレストランチェーン、スーパーマーケットチェーンが並びますし、コンビニもほぼ同じですね。三ヶ日もそうですが、これらの外資(町外という意味で)チェーン店が増えていますが、ある人口水準を下回り始めると(おそらく損益分岐点を切り始めると)、これらは一挙に撤退し始めて、私たちは買い物難民の典型的な事例の一つになりますね。

これを農業で例えると、「モノカルチャー(単一種栽培農業)」と呼ばれ、三ヶ日のみかん栽培はその典型ですね。同じ場所で同じものを作り続ける、99.9%の世界中の農業生産がそれですね。これには、大きな弱点があります。土壌の栄養分の枯渇や病害虫や伝染病の発生ですね。面白いことに、南米の巨大なアマゾンの天然森林ではこれが全く起きない(笑)。私の人生観も、熱帯雨林アマゾンに相当影響を受けています。

回答(小出宗昭氏):コロナ禍のさまざまな規制がなくなり3年ぶりに通常の消費活動に戻る中、日々具体的な活性化の様子が報道されることにも刺激を受け消費者の行動は2019年以前に戻りつつあると思います。この傾向に関しては地域問わずほぼ同じ傾向にあり、事業者は急速にもどった動きに対して迅速に対応できるかがカギだと思います。

 回答(佐藤和枝):確実にモノからコトです。 それと本物志向です。